トップページ > 健康アドバイス

健康アドバイス - Assist Health Advice -

熱中症

熱中症にはさまざまな症状があり、軽症から中等症では紅色汗疹、下腿浮腫、熱失神(末梢血管が拡張し低血圧になることが原因)、熱けいれん(激しい運動後の下腿のこむら返りなど)、熱テタニー(過換気による手足のけいれん、知覚障害)、熱疲労(めまい、短時間の失神、頻脈など)、そして重篤な熱射病があります。

熱射病は、意識障害と40度以上の高熱を呈し中枢神経系の機能不全を生じ、錯乱状態からけいれん、昏睡に至るまでさまざまなレベルの中枢神経障害を認め、著明な脱水も呈し、体温調節機能不全による発汗停止から、多臓器不全へ進展する場合もあり、命に関わる病態です。

熱中症の根治治療は予防がすべてです。 予防に失敗した時点で、冷却と水分投与、ナトリウム投与および障害臓器のサポートを含む対症療法が唯一の治療となってしまいます。

特に暑熱環境である建築現場で働く人や過度な運動をされる人(よさこい祭りなど)は、冷所で頻回に休むことやスポーツドリンクを再々取ることをお勧めします。

【内科】

ページトップへ戻る

動脈硬化2(高血圧)

動脈硬化は20代前から生じてくる人間の生理的な変化です。 どんなに模範的な生活や食事をしても人間に必ずやってくるのが動脈硬化です。

10代の血管を新しいゴムホースに例えてみましょう。 使っていると内側が傷付いたり、泥などがたまってきたりして、狭くなり、弾力もなくなり硬くもろくなります。 ゴムホースは買い替えればいいけれど、人間の血管は、そうはいきません。 いかに大切に使うかが大事です。

また、よく来院される患者さんで普段は血圧が140なのにきょうは150〜160もあると大騒きされる方がいます。 もちろん血管へのストレスを減じること、つまり血圧の上下動を少なくして、ある程度一定にすることが治療の目的ですが、10〜20ミリHgの血圧の変動は日常的なことです。

運動や環境や喜怒哀楽でも血圧は変動します。 「人間はロボットではなく、生きているのですから」と考えておおらかに生活しながら血管をいたわりましょう。

【内科】

ページトップへ戻る

肥満(メタボリック症候群)

メタボリック症候群や内臓脂肪や生活習慣病という言葉を最近よく耳にします。 肥満の基準値BMIは「体重(kg)÷身長(m)の二乗」で表される体格指標で、標準値を18.5から25としています。 25以上が肥満1度で5ずつ上がるごとに肥満度が増していきます。 つまり、BMIが40以上で肥満4度となります。

肥満が必ずしも他の病気を併発するとは限りませんが、高血圧、糖尿病、高脂血症、心筋梗塞、脳梗塞などの発生率が高くなります。 肥満が原因、あるいは肥満が関連して病気を発生していて、減量が必要である場合を肥満症と診断します。

このため、少し太っている40歳以上の方は腹部コンピューター断層撮影(CT)検査で、内臓脂肪面積を1年ごとに測定し、肥満の中で最も合併症の多い、内臓脂肪型かどうかを調べることを、お勧めしています。

【内科】

ページトップへ戻る

ぜんそく

ステロイドがぜんそくの症状に対して著効することは、以前よりよく知られていましたが、これまではステロイドの副作用だけが過大に取り上げられ、使用を控える傾向が医師側も患者さん側にも多く見られていました。

気管支、つまり空気の通り道が狭くなることだけに注目し、気管支拡張剤(β刺激剤、テオフィリン薬、抗コリン剤)などの吸入、内服を第1選択としていました。 それによる、頻脈、心悸亢進、脈圧上昇などの副作用が多く見られ、乱用すると心不全による死亡例も報告されています。 しかし、ぜんそくは単に気管支が狭くなりけいれんするのではなく、気管支の炎症がむしろ重要であると気付いた今は、抗炎症作用の強いステロイドを第1選択とし、より副作用の少ない吸入剤を使用したり、少量の内服治療が勧められています。

いずれにせよ、主治医とよく相談するか、何かおかしい(動悸、胸痛、胸やけなど)と感じたらセカンドオピニオンもお勧めします。

【内科】

ページトップへ戻る

高血圧2

高血圧は体に良くないため、血圧は下げるべきだと医学的に分かってきたのは1960年代後半からで、まだ50年しかたっていません。 1980〜1990年代に心臓外科と循環器内科が日進月歩を遂げ、心臓や血管の解剖や特性が明確になってきました。

それらに基づいて、高血圧治療の最大の目的は、長期にわたって(つまり永年)血圧を調節し続けることにより、心不全(心筋梗塞)や脳梗塞、腎不全や大血管の破裂などを予防することです。 血圧のコントロールは、患者さんおのおのの病態に合わせて行うことが大切です。

患者さんも、最近、血圧が落ち着いているから、内服をやめてしまうのではなく、主治医に相談をしてください。 内服薬は少ない方が良いでしょう。 しかし、降圧剤を飲み始めたことを悲観する必要はありません。 なるべく元気な状態で寿命を延ばすために服薬するのですから…。

【内科】

ページトップへ戻る

熱中症や脱水症状で起こる心筋梗塞、脳梗塞

夏の暑さが原因で起こる疾患には、熱中症が多く見られます。 しかし、猛暑下での全身倦怠感や発汗過多などは、熱中症だけでなく、心筋梗塞や脳梗塞の可能性も考えないといけません。

脳梗塞では、ろれつが回らないとか、手足の一部が動きにくいとかの神経症状があり、比較的判断しやすいけれど、(胸痛の激しくない)心筋梗塞では、熱中症の症状に酷似しているため、区別がつきにくいので短絡的に点滴治療を行うことで、心不全が増悪し命に関わる場合もあります。

いずれにしても、特にご高齢の方は熱中症や脱水により、血液の流動性が悪くなり、血管そのものも広がり血流が極端に悪くなる場合があることを知って残暑を乗り切ってください。

【内科】

ページトップへ戻る

アルコールと肝臓2

アルコールは麻酔薬と考えてよいでしょう。 これを飲むと興奮期が長いため、愉快になり時として飲めや歌えの大騒ぎとなります。 そしてどんどん酒量が増していき、急におとなしくなったり、吐き出したり、呼吸も弱くなってくることがあります。 この状態が急性アルコール中毒です。

アルコールは、適量であれば良薬といえますが、肝毒性があり、蓄積毒性といって急には毒性を発揮しませんので、何年にもわたる大酒により肝臓が破壊されていきます。 飲酒量の目安として1トンを超すと肝硬変になる可能性が大きいといわれます。 例えば焼酎(25%)を1本、20年間毎日飲めば、0.25×720(ml)×365(日)×20(年)=1314(kg)です。

肝臓は沈黙の臓器といわれ、痛みを生じません。 ゆえに休肝日をつくるだけでなく、調子に乗り過ぎの大酒は控えたいものです。

【内科】

ページトップへ戻る

アルコールと肝臓1

「酒は百薬の長」といわれ、適量では健康に良い面もありますが、度を越した飲み方は肝臓だけでなく、膵臓、脳、神経、心臓、胃、食道などの臓器にもさまざまな障害を来します。

大量の飲酒は、肝臓での中性脂肪の合成を高めると同時に、中性脂肪の放出を抑制します。 その結果、肝臓に中性脂肪が蓄積した状態がアルコール性脂肪肝です。 大量の飲酒が長期間続くと、肝線維症から肝硬変および肝がんへの過程をたどることが多くなります。

それでは大量の飲酒とは?

個人差はありますが日本酒5合、ワインなら5杯以上、ビールなら大瓶5本、ウイスキーならダブル5杯を1週間以上続ける状態をいいます。 このご時世、返杯はやめて献杯程度にしましょう。

【内科】

ページトップへ戻る

高血圧1

高血圧の治療の目的は、高血圧の持続によってもたらされる血管や心臓の障害を抑制することにあります。 高血圧が続くと、動脈に対する内圧も高くなり動脈硬化や動脈の脆弱化を助長させ、脳梗塞や心筋梗塞、また、閉塞性動脈硬化症や大動脈瘤などを発症しやすくするのです。

持続する高血圧以外にも、降圧剤を飲んだり飲まなかったりする患者さんは、血管の内圧の変化による血管の破裂、つまり脳出血や大動脈瘤の破裂を呈しやすいといえます。

外来患者さんで、血圧が良くなったから(下がったから)薬をやめるという方をよく診察しますが、前述したように血圧の急降下、急上昇で血管への負担はさらに大きくなりますので、主治医の説明をよく聞いて、無断でやめることがないようにしてください。

私は、患者さんに「ジェットコースターコントロールは良くないですよ」と説明しています。降圧剤の種類は多数あり、服用の仕方を間違えればふらつき、頭痛、不整脈、顔のほてりなどを呈しやすいので、かかりつけ医に相談することをお勧めします。

【内科】

ページトップへ戻る

血圧

血圧はさまざまな条件で変動し、決して一定ではありません。

よく、外来で「きょうは血圧が普段より20〜30高い」と心配されている患者さんがいます。そういう患者さんには、まず話を聞き、血圧以外の症状(例えば動悸、頭痛、発熱)がないかどうかを確かめ落ち藩かせてから、もう一度血圧を測り直すようにしています。 半数以上の患者さんは、普段の血圧に戻る場合が多いと感じます。

血圧は、心臓が収縮するたびに拍出される血液の量、末梢血管の抵抗(動脈硬化など)、体内を循環している血液の総量、血液の粘性などによって決まりますが、怒ったりイライラしたら副賢からノルアドレナリンというホルモンが分泌され末梢動脈を収縮させますので、血圧が上がります。 また、白衣高血圧(病院での高血圧)なども診察に対する不安のなせる業でしょう。

人間はロボットではないから血圧は10〜30くらい変動しますよと声を掛けながら、患者さんにリラックスしてもらうことが大切であり、その上で必要な検査をしていきたいと考えています。

【内科】

ページトップへ戻る

足のむくみ

下肢のむくみや腫れ(いわゆる浮腫)を訴えて来院される患者さんは少なくありません。浮腫が下肢全体にあるのか、左右差があるのか、ふくらはぎだけなのか、足の甲だけなのか、朝方と夕方で差があるのかなどをまず問診して治療していくことが大切だと考えます。

なぜなら、浮腫の原因としては全身的な疾患や状態(腎不全、心不全、肝硬変、糖尿病、貧血、低栄養、リウマチ、膠原病など)が考えられるからです。また限局的な原因としては骨や関節の異常や、下肢の静脈瘤に代表される血管の病変やリンパ管の循環異常が挙げられます。

いずれにしても、重篤な疾患がないか除外診断をしながら、主な検査は外来で簡単に施行することができますので、カラードップラー超音波や血管造影で検索することをお勧めします。

【内科】

ページトップへ戻る

熱中症(熱射病)

高温環境で発生する障害を熱中症と総称し、病態によって熱けいれん、熱疲労、熱射病に分類される。このうち、頭頚部が直接日光に照射されて発生する場合を日射病と呼ぶ。

梅雨期から夏期にかけて、炎天下や高温多湿の環境下での運動や労働後に発症した場合は熱中症を疑う。熱射病は、体温が著明に上昇するが、発汗は停止し皮膚が乾燥する。又、熱けいれんでは体温は上昇せず、発汗は著しい。以上のように、各々症状の差はあるが、熱射病はまず全身倦怠、脱力感、口渇、頭痛、嘔気、めまいなどが生じ、次第に意識障害やけいれんをきたす。重篤に陥る前に、冷却、補液(飲水もしくは点滴による)などで対処しなければ多臓器不全にも陥る。高知の夏は、高温多湿であり、よさこいの練習や祭り中でもダイエットの為に水分制限などをしている若者がいるが、体に対して良くないことは当然である。

これから暑さの本番をむかえますが、暑さを避けるよう生活環境を改善し、こまめに水分を補給しましょう。体温調節機能が十分にできない乳幼児、高齢者は特に周りの人が気を付けてあげましょう。

【内科】

ページトップへ戻る

糖尿病について

糖尿病には、大きく分けて2つのタイプがあります。血糖を調節するホルモンであるインスリンは、膵臓のランゲルハンス島にあるβ細胞でつくられます。このβ細胞がつぶれてしまって、インスリンが出なくなるのがT型糖尿病です。インスリンを外から注射しない限り、生命を維持することができないという重症の糖尿病で、子供や若い人に多いという傾向があります。

一般に、皆さんが糖尿病といわれるのはU型糖尿病で、インスリンは出ているのですがその量が十分でなかったり、インスリンの効きが悪くなることで起こります。この原因として、肥満・運動不足・ストレスなどがあり、中年以降に多くみられますが、最近では子供の肥満・運動不足・ストレスが増えてきたため、子供のU型糖尿病も増える傾向があります。

糖尿病の成因として、生活習慣が大きく関わっています。具体的には、過食や肥満・運動不足・ストレスなどです。現代社会では、よほど気をつけない限りこのような慣習にどっぷりと浸かってしまいがちです。ファーストフードでカロリー過剰、車社会、リモコン社会、エレベータで運動不足、複雑な人間関係でのストレスも満ちあふれています。戦中・戦後に比べて、糖尿病患者の数が50倍以上に増えているのも、このような環境の変化が関わっています。糖尿病になった人も、糖尿病予備軍の人も、生活習慣をまず改善し、それでも不足の部分を飲み薬や注射で補うよう心がけてください。

【内科】

ページトップへ戻る

高脂血症の食生活について

今回は、肥満と高脂血症を中心に具体的な食事療法の話をいたします。

まず、1日の必要カロリーは【標準体重(kg)×20〜25kcal】です。このうち60%を炭水化物(お米など)、20%をたんぱく質(魚・肉・卵・大豆など)、残りの20%を脂肪で摂取します。この上で、高脂血症の人は下記に従って積極的にとりたい食品を選んでください。

・食物繊維 [コレステロールの吸着と排泄をうながす]
 …海藻、キノコ類、緑黄色野菜、大豆加工品(納豆、おから、豆腐)、胚芽、玄米、ライ麦パン、サツマイモ、
   根菜、豆類

・DHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸) [血液の流れをよくする、中性脂肪を下げる]
 …魚の脂(サバ、サンマ、アジ、カツオ、イワシなど)

・抗酸化ビタミン、抗酸化物 [動脈硬化予防]
 …ビタミンE、βカロチン、ビタミンC、ポリフェノール、フラボノイドを含む食品、野菜、果物(1日80kcalまで)、
   ハーブ、香辛料(しょうがなど)、紅茶、日本茶、中国茶、赤ワイン(アルコール1日25gまで)

・イソフラボン [コレステロール、中性脂肪、血糖を下げる]
 …大豆、大豆加工品

【内科】

ページトップへ戻る

心筋梗塞2

冬季に多い疾患で生命に関わる重要な病気としては、心筋梗塞や脳梗塞が挙げられます。 もちろん夏季にも比較的多くなりますが…。

心臓を動かすためのエネルギーを供給しているのが冠動脈です。 この冠動脈が狭くなったり、詰まったりして心筋の一部が壊死に陥った状態が心筋梗塞です。 場合によっては、心臓外科の専門医や循環器内科の専門医が複数居合わせても救命し得ない心筋梗塞もあります。

狭心症と違い、比較的長時間、胸痛、背部痛、冷や汗、嘔吐、腹痛、肩や頸部への放散痛、苦悶様顔貌などが見られるのが特徴的です。 発症時間は、午前5時から9時ごろまでが最も多いといわれていますので、冬場、目覚めた際は寒暖の差をなるべくなくすよう心掛けてください。 糖尿病があるから運動しなければと、朝早くからウオーキングに出掛け、心筋梗塞や脳梗塞を患うことがないようにしてください。 くれぐれも無理は禁物です。

【循環器科】

ページトップへ戻る

血圧の変動について

血圧はさまざまな条件で変動し、決して一定ではありません。 例えば、運動などで心拍出量が増えたり、寒さで皮膚の血管が収縮したりすれば、血圧は上がります。 逆に脱水症や出血で血液量が減れば、血圧は下がります。

冬は高く、夏は低めになるのもこのような理由からですが、冷暖房の普及で季節的変動は以前より目立たなくなりました。 怒ったり、いらいらしたりすると副腎から交感神経を刺激するノルアドレナリンというホルモンが分泌され末梢神経を収縮させ、血圧が上がります。 たばこでも同様です。 また、診察室で測った血圧がいつもより高くなることを白衣高血圧といいます。

血圧が下がったから薬をやめることはいけません。 また、10〜20の血圧の変動を気にする患者さんもおられますが、前述したように人間はロボットではないので日常的に変化することが正常といえます。

【循環器科】

ページトップへ戻る

心臓の働き

心臓は一つのポンプです。 母親の体内(胎内)にいる時から永眠するまで、人によってさまざまですが約80〜90年、収縮と拡張を繰り返すゴムまりと考えてよいでしょう。 そのゴムまり、いや心臓をいたわってあげようという目的で内科、特に循環器科や心臓外科があります。

一般の成人の場合、心臓から全身に抽出する血液量は、1分間に5〜6リットル。 運動などをして1日に抽出する量は1万リットルに及び、これは大型タンクローリーの積載量に匹敵します。 この大仕事をしている心臓は、電気刺激によってリズムを刻んでいます。 それらに異常があると心電図などに表れます。 また、いらリズムが正しくても心臓は心筋によって動いていますので、心筋自体(つまりゴムまりのゴムの部分)の力も必要です。 この心筋に、燃料や酸素を送り込むのが冠動脈です。 心臓は主に3本の冠動脈やその枝で養われています。 この冠動脈が細くなったり、詰まったりすると狭心症や心筋梗塞といわれる状態となります。 もちろん先天的な冠動脈奇形や川崎病の後遺症として起こる場合もります。 また、心臓には適度の水分量、つまり血液量が必要です。 中身がスカスカのゴムまりでは弾力がありません。 逆に中身が多過ぎてパンパンのゴムまりも、収縮、拡張など、運動が十分できません。

以上のように心は、けなげに一生動いてくれます。 心臓に負担を掛け過ぎないように、適度な水分量、適度な酸素、適度な休養を取りましょう。 もちろん過度の飲酒やストレスも減じるように心掛けましょう。

40歳を超えたら一度心臓検診に行くことをお勧めします。

【循環器科】

ページトップへ戻る

動脈硬化1(高血圧)

動脈硬化は、20歳代前より生じてくる人間の生理的な変化です。どんなに模範的な生活や食事をしても人間には必ず起こります。

10歳代の血管(動脈)を新しいゴムホースに例えてみましょう。 使っていると内側が傷付いたり、泥などがたまってきたりして、狭くなったり破れたりします。 また、いくら清潔に使っていても野ざらしにすることで、月日とともに弾力もなくなり硬く、そしてもろくなってしまいます。

ゴムホースは買い替えればいいけれど、人間の血管はそうはいきません。 いかに大切に使うかが大事です。 血管へのストレスを減じること、つまり血圧の上下動を少なくしてある程度、一定にすることが必要です。

血圧が高いときだけ降圧剤を飲むという患者さんがいますが、そういうときは「ジェットコースター的コントロールで、血管への圧力(ストレス)がかかり良くないですよ」と指導しています。

【循環器科】

ページトップへ戻る

心筋梗塞1

冬期に多いとされる疾患の一つに、心筋梗塞が挙げられます。

心臓が絶え間なく働くために必要な酸素と栄養は、冠状動脈を通り送り込まれています。動脈硬化により冠状動脈が細くなったり、また完全に詰まった場合に、全身に血液を送り出している心筋の一部が壊死に陥った状態が心筋梗塞です。

心筋梗塞の発作が起こると、胸痛、背部痛の他に、冷や汗、嘔吐、腹痛、肩や左手への疹痛、頸部痛などの症状が比較的長い時間(5〜30分)続きますので、すぐに対処しなければいけません。 また、心筋梗塞の発症は、午前5時から9時ごろまでが最も危ない時間帯といわれています。 なぜなら、この時間は温かい寝床から、急に冷所への移動(トイレや洗面)などがあるからです。

冬期に目覚めた際は寒暖の差をなるべくなくすよう心掛けましょう。

【循環器科】

ページトップへ戻る

いわゆる心臓神経症について

神経症は英語でニューロシス、ドイツ語ではノイローゼといいますが、その意味するところはいろいろです。医師がいう神経症には、精神科的神経症と内科的神経症の2種類があります。後者は、自律神経失調症ともいわれ、心臓を活動させる交感神経と休息させる副交感神経のバランスの欠如によって生じます。つまり、心臓を馬と例えるなら人参を食べている時に鞭をたたいている状態です。

症状としては、胸が早鐘をつくなどの動悸、胸痛、不安感、溜め息をつきたくなる様な感じ、嫌なことを思い出すと苦しくなるなど様々です。これらは、狭心症、心不全、不整脈などの症状と似ていますので、しっかり鑑別が必要です。又、心臓神経症の方はよく病院のはしごをしますが、2〜3ヶ所ならプラスの面もありますが、信頼できる医師に頼るほうがよいかと思います。

【循環器科】

ページトップへ戻る

心筋梗塞について

冬期に多いとされる疾患の一つに、心筋梗塞があげられます。

心臓が絶え間なくはたらく為に必要な酸素と栄養は、冠動脈を通り送り込まれています。動脈硬化により冠動脈が細くなったり、又、完全につまった場合に、全身に血液を送り出している心筋の一部が壊死に陥ります。心筋梗塞の発作が起こると、胸痛、背部痛のほかに、冷や汗、嘔吐、腹痛、肩や左手への疼痛、頚部痛などの症状を呈する場合もあり注意しましょう。

また、心筋梗塞の発症は、午前5時から9時頃までがゴールデンタイムといわれています。何故なら、この時間は温かい寝床から、急に冷所への移動(トイレや洗面)などがあるからです。冬期に目覚めた際は寒暖の差をなるべく無くすよう心がけましょう。

【循環器科】

ページトップへ戻る

胃食道逆流症2

胃食道逆流症は、近年多く見られる病名です。

定型的自覚症状は、心窩部から上方に向かって広がる不快症状である「胸やけ」そして口腔咽頭への逆流によって自覚される苦酸っぱい不快な味覚です。 また、食道粘膜の炎症が激しく、縦走潰瘍などを呈する場合は胸のしみる感じや食べ物の通過障害などが起こり、食道がんと似たような症状が出現することがあります。

治療としては、最近はプロトンポンプ阻害薬(PPI)の内服による効果がかなりの施設で認められ外科的噴門形成術をすることや、H2ブロッカーのみの投与はあまり施行されておりません。

PPIはピロリ菌の除菌療法にも使われており優れた薬剤の一つと考えられます。

【消化器科】

ページトップへ戻る

胃食道逆流症1

胃食道逆流症とは、胸やけや呑酸などの定型的な自覚症状、下部食道粘膜のびらん潰瘍などの食道粘膜傷害のいずれか、あるいは両方があるものと定義されている。

定型的自覚症状は、心窩部から上方に向かって広がる不快症状である「胸やけ」、そして口腔咽頭への逆流によって自覚される苦酸っぱい不快な味覚です。

治療は、外科的に噴門形成術をする事や酸分泌抑制薬の投与があげられますが、いずれにせよ、内視鏡での観察が必要です。

又、酸分泌抑制薬はプロトンポンプ阻害薬(PPI)、あるいはH2受容体拮抗薬があるが、自覚症状改善率においても内視鏡的所見による治癒成績においてもPPIのほうが優れた成績を示しています。

この様な症状でお悩みの方は、かかりつけ医に相談することをお勧めします。

【消化器科】

ページトップへ戻る

ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)

腹部症状の多くに、嘔吐、吐き気、むかつき、げっぷ、心窩部痛などがあります。 それらを呈している場合、最も多くみられる疾患が胃・十二指腸潰瘍です。

内視鏡にて食道・胃・十二指腸を観察し、悪性疾患を疑えば生検を行います。 その際に、悪性かどうかも分かりますが、ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)が検出されることもあります。

最近では、内視鏡ではなく空腹時に錠剤を飲み、呼気(息を吹いてもらう)だけの検査で、ピロリ菌感染をしているかどうかを調べています。 検査時間は約10〜15分ですので、検査を施行しピロリ菌(+)であれば、内服での除菌を勧めています。

除菌療法は、プロトンポンプ阻害剤と抗菌剤(2剤)の投与が一般的ですが、除菌後もしばらくはLG21(ヨーグルト)やプロトンポンプ阻害剤を服用することをお勧めします。

【消化器内科】

ページトップへ戻る

咳は日常臨床で最も頻度の高い症候の一つであり、その原因は風邪症候群やインフルエンザ感染後など比較的一般的に見られる疾患から、肺結核、肺真菌症や肺がんなどの生命予後に影響する重篤な疾患まで多種多様です。

長引く咳は遷延性咳嗽(3週間以上8週間以内)と慢性咳嗽(8週間以上)に分けられ、また、咳の性状で乾性と湿性に分けられます。 しかし、一般の患者さんにとっては、そんなことはどうでもいいはずです。 長引く咳がなぜ生じているのか、そして、どうやって治療していくのかを知りたいと考えているはずです。

日本人で、長引く咳を主訴としている患者さんは200万〜300万人いるといわれていますが、そのうち医療機関を受診している患者さんは半分程度に過ぎません。 その背景には「咳くらいで病院に行ってもまともな診察をしてもらえない」という患者さんの諦めもありますが、最近の医療現場の細分化も大いに問題があるのでしょう。

咳という訴えに対して内科を受診し、明確でなければ専門の呼吸器内科へ移され、また、アレルギー内科や消化器内科へも紹介され疲れ果てている患者さんをよく見受けます。 もちろん、どれも必要なことですが…。 長引く咳の患者さんに対しては、まず肺がんや肺結核、肺真菌症、肺気腫などを、エックス線やコンピューター断層撮影(CT)、気管支鏡検査を施行して除外診断をした上で、咳ぜんそくかアトピー咳嗽か副鼻腔気管支症候群か胃食道逆流症かを見極めていき、必要に応じて吸入ステロイド、気管支拡張薬、抗ヒスタミン薬、ロイコトリエン拮抗薬、抗菌剤(主にマクロライド系)、去痰剤、プロトンポンプ阻害薬などで治療するようにしています。

最後に、風邪、気管支炎、インフルエンザなど、一過性に咳が出るときは決して咳を止めないよう、咳止めの薬はなるべく飲まないようにしてください。 なぜなら咳を止めることによって、悪い感染物質が肺にとどまり、重症肺炎で亡くなるご高齢者が今もたくさんいますので。

【呼吸器科】

ページトップへ戻る

インフルエンザ

インフルエンザの感染症には、せき・くしゃみなどで吐き出される微粒子が直接侵入する飛沫感染と、細かい粒子が長時間空気中に浮遊したり、いったん床に落下した粒子が乾燥縮小し空気中に舞い上がったりし、それらを吸い込んで起こる飛沫核感染があります。

普通の風邪との違いは、頭痛や悪寒が強く38度以上の発熱が見られることが多く、また、全身倦怠感や食欲不振に加え、下痢、腹痛などの消化器症状を伴うことも多く見られます。

感染の予防は、空気感染経路を断つこと、つまりマスク着用や外出を控えることが大事です。 罹患した場合、小児や老人、そして基礎疾患のある方は、適度な水分補給が必要ですので、飲水ができない場合は早めの点滴が不可欠となります。 高熱が出た場合は、早めに医療機関での確定診断と治療を受けることをお勧めします。

【呼吸器科】

ページトップへ戻る

インフルエンザについて

インフルエンザの感染様式は、くしゃみ・咳などで吐き出される微粒子が直接侵入する飛沫感染と、細かい粒子が長時間空気中に浮遊し、又、一旦床に落下した粒子が乾燥縮小し空気中に舞い上がり、吸い込まれておこる飛沫核感染があります。

普通、感冒(風邪)との違いは、悪寒・頭痛が強く38℃以上の発熱がみられます。又、全身倦怠感、食欲不振に加え下痢、腹痛などの消化器症状もみられる場合が多々あります。

現在話題になっている鳥インフルエンザでは、通常のインフルエンザと同様の症状や結膜炎・多臓器不全などがみられています。

感染予防は、空気(飛沫)感染経路を絶つ事、(マスク着用、外出をひかえるなど)が大事です。鳥インフルエンザの病鳥からヒトへの感染は滅多に起こりませんが、病鳥と近距離で接触した場合や内臓や排泄物に接触した場合に感染することが多いと考えられます。何れにせよ、インフルエンザの心配のある方は医療機関で確定診断をし、48時間以内に治療を受けることをお勧めします。

【呼吸器科】

ページトップへ戻る